こんにちは!ゆうき(@yuki_adventuree)です!
今回は「塩浴」のやり方を解説します!
塩浴とは塩を使った治療または調子を整える方法です。
「金魚やコイ」の調子を整える方法として古くから用いられているものです。
金魚に限らず「メダカ」「ベタ」「熱帯魚」など「淡水魚全般」に有効です。
実はすごくかんたんな方法で出来ます!
それは…
水槽へ「塩」を入れるだけ。
この記事では塩浴の効果や塩の濃度など、初心者の方にも分かりやすく解説していきます。
塩浴をする時は、必ず隔離水槽を使うようにしましょう。
「隔離水槽って何?」という方は作り方などをこちらの記事で詳しく解説していますので、塩浴の前に読んでみてください。
この記事を読めば、正しい塩浴のやり方を覚えることができます!
正しい塩浴ができるようになれば、魚を長期間元気に飼育することができるスキルを身につけらレますよ。
塩浴の効果
- 魚の浸透圧調整を楽にしてくれる
- 白点病、コショウ病の初期症状に効果がある
魚の浸透圧調整を楽にしてくれる
浸透圧という水の性質(詳しくはこちらの記事に書いてあります。)があります。
魚は浸透圧を常に調節していて、塩を入れることでこの調節を楽になって、体力を温存出来ます。
体力を温存した分、治療に集中できるようになります。
白点病、コショウ病の初期症状に効果がある
塩浴は白点病、コショウ病の治療に効果があります。
初期症状なら薬を使わなくても治せてしまうこともあります。
塩浴のデメリット
- 水草が枯れる
- ろ過バクテリアが弱る
- 塩抜きが面倒
水草が枯れる
塩は水草の天敵です。
0.5%濃度でほとんどの水草が枯れます。
ろ過バクテリアが弱る
塩浴に使う塩には殺菌作用があります。
これは浸透圧を使った殺菌で、病原菌以外のろ過バクテリアにも同様に作用します。
全滅とまではいきませんが、バクテリアの数は減ってしまいます。
減ったバクテリアを元に戻すにはある程度の時間が必要になるので、「隔離水槽」を使うことをおすすめします。
塩抜きが面倒
塩は一度入れると、抜くのがとても面倒です。
塩の濃度が薄くなるまで、たくさんの水換えをしないといけないからです。
飼育水槽へ塩を入れると、このように後が面倒なので「隔離水槽」を用意して塩浴を行いましょう。
塩浴用の水の作り方
やり方は超かんたん!
塩を水槽へ溶かすだけ!
塩の濃度は「0.5%程度の濃度」になるように調整しましょう。
塩分濃度0.5%の塩浴用の水を作るには?
塩を1リットル当たり5g程度入れると、出来上がります。
5Lなら25g、10Lなら50gというように計算して作ってください。
個人的にはいきなり0.5%ではなく、まずは0.3%の濃度から塩浴をしています。
その理由は細菌の多くは0.3%程度の濃度で細胞が破壊されるからです。
0.3%であまり良くならなければ、0.5%と濃度を上げて対処しています。
塩浴に使う「塩」はなんでもいい?
私がおすすめしたい塩は…
ズバリ!「天然塩」です!
いろんなサイトでスーパーで売ってる塩ならなんでもいいと書かれていますが、売ってる塩は色々な成分が添加されていたり、精製されていて成分の99%が塩化ナトリウム(NaCl)です。
特にアジシオなどの「旨味成分(アミノ酸)」や「にがり」を添加しているものは絶対に使ってはいけません。
添加している成分が魚に悪影響を与える可能性があるからです。
買うときに原料が「海水」や「天日海塩」「天日原塩」という表示があるものを選んでください。
海水を使った塩はマグネシウムやカルシウムなどのナトリウム以外のミネラルが自然のまま存在します。
ミネラルは魚の調子を整えるのに必要な成分になりますので、私は天然塩を使うことをおすすめします。
私がおすすめしたい塩はこちら⬇︎
心配な人は観賞魚用の塩もあるのでこちらを参考にしてみてください⬇︎(ただしお値段高め)
塩浴で病気は治るの?
前に紹介しましたが「初期症状なら直る見込みがある」です。
- コショウ病
- 白点病
この2つの病気の初期症状にはある程度効果があります。
ただ、どちらの病気も初期症状を見逃しがちなので、基本的に薬で対応することを私はおすすめします。
特定の感染症にはあまり効果が無い
- カラムナリス菌(尾腐れ病、口腐れ病など)
- エロモナス菌(マツカサ病、ポップアイなど)
これらの細菌には塩浴は効果がありません。
どちらの菌も塩に耐性があり、5%近く濃度をあげないと効果がありません。
塩浴をすることで逆に菌を増殖させてしまうことがありますので、必ず薬を使って対処しましょう。
薬の対応表はこちらにありますので薬を選ぶ参考にしてみてください。
薬浴と塩浴は同時に行うことが多い
塩浴には「浸透圧調整を助ける効果(体力回復効果)」がありますので、薬浴と組合せて行うことで治癒効果を高めることができます。
薬を使う際は合わせて「体力回復効果のある塩浴」も一緒にするとより良いです。
水に溶けた塩を抜く方法は?
たくさん水換えをするしかありません。
塩は入れるのは簡単なのですが、抜くのが大変です。
塩抜きはとっても大変なので必ず隔離水槽で塩浴を行うようにしましょう。
半分の水を繰り返し「3回水換え」しても、入れた塩の12.5%が残ってしまいます。
このグラフのように塩分が残ってしまいます。
例えば
0.5%濃度の塩浴をしていたのであれば、3回の水換えで0.25%➡︎0.125%➡︎0.0625%となります。
4回目の水換えでようやく0.03125%になって水草やバクテリアにほとんど影響のない塩分濃度になります。
このように、しっかりと塩を抜くには水換えをたくさんすることが必要になります。
塩浴の期間
1〜2週間程度が目安です。
塩水浴と薬浴は同時に行うことが多いので、2週間を目安に行うといいです。
長期間塩浴をすると害があるの?
基本的に大丈夫です。
飼育水槽に水草を入れないなら、ずっと塩浴状態で飼育を続けてもOKです。
特にベタや金魚は常時塩浴(ただし塩分濃度は0.05〜0.1%で)をしている方が調子が良いことが多いです。
「調子が良くなった」「病気が治った」などのタイミングで塩浴は止めてOKです。
塩浴中の水換えは?
1~2日に1回のペースで水換えをします。
水の汚れを防止するために、一度の水換えで9割~全量を換水します。
新しい水も塩分濃度を0.5%に調整したものを用意してください。
塩浴中は、フンや食べ残し以外にも古い粘膜なども溜まるので、常に新しい水にするのが理想です。
ただし、あまりに弱った魚だと水換えが負担になりますので、様子をみながら水換えをしてください。
※もし底で動かない状態など、あまり良くない場合は、2/3程度の量を毎日水換えしてあげると効果的です。
塩浴中にフィルターはつけていいの?
隔離水槽の記事にも書きましたが、「塩浴=治療」ですのでフィルターは使いません。
水を回したい場合はエアーストーンを使って水を動かしてあげてください。
※主に調子を取り戻すための治療ですので、泡の量は最小限にとどめてあげてください。
まとめ
「食塩」ならどのご家庭でも使われていることが多いと思います。
急に魚の調子が悪くなった時にすぐに塩浴治療をすることができます。
治療に使わなくても料理に使うこともできるので便利です。
↑結構重要ですよ!笑
魚の状態が悪くなって薬がない時も薬を用意するまでのつなぎとしても使えますので、常備しておくことをオススメします。
できれば薬も常備しておくと尚いいです。
もし魚の調子が悪くなっていたら、まずは塩浴で様子を見ることから始めてみましょう。
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一部の水草は塩分に耐性を持っている種類もいます。